@article{oai:tsuru.repo.nii.ac.jp:00000498, author = {両角, 政彦}, issue = {90}, journal = {都留文科大学研究紀要, 都留文科大学研究紀要}, month = {Oct}, note = {種苗・球根類の輸入規制の緩和は、一般の農産物の輸入とは異なるプロセスで国内市場 と産地に影響を及ぼすと考えられる。種苗・球根類は知識、技術、経験等を付与された知 的資産であり、これらの調達方法の変更は農業経営の維持・成長・発展を左右する。本研 究では、法制上の国境障壁の撤廃と企業の参入障壁の構築に着目し、ユリ球根の輸入規制 緩和後における市場構造の特徴と知的財産権(新品種の育成者権)の取得行動について、 切花市場流通の時間的・空間的な変化から明らかにした。ユリ球根の輸入規制緩和措置 は、球根輸入と切花市場の急拡大をもたらした。この過程では、オランダの育種会社が新 品種の市場性の有無に関わらず、矢継ぎ早に登録出願を行なって育成者権を取得するな ど、知財獲得の集中的な戦略を展開してきた。一方、国内の新品種の開発者は、安価でか つ高品質の輸入球根の増加によって、開発品種の市場性が相対的に低下したため、品種開 発から徐々に撤退し、流通業者を通じて輸入球根を調達し切花生産に集中する合理的な対 応をとってきた。市場が停滞期から縮小期へと移行する過程では、新品種の育成者権の取 得行動も同時に減退してきた。国境障壁の撤廃は、海外の育種会社と国内外の流通業者の ネットワーク化による参入障壁の構築に結びついた。}, pages = {93--111}, title = {農産物輸入規制緩和にともなう市場構造と知的財産権の変化─ ユリ新品種の育成者権をめぐって ─}, year = {2019} }